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【情シスの星 #014】マニュアル配布に悩む情シスのリアル

         

今週の業務日誌(当番:諸星)

おつかれっす。諸星です。みなさん、マニュアル作りで最も大切なことはなんだと思いますか?わかりやすい説明?詳しい構造の解説?最近では動画へ誘導するQRコード付きのものも増えてきてますよね。もちろん、動画は文字での説明よりもはるかに多くの情報を伝えることができるので、マニュアルを作る側にとっても、読む側にとってもめちゃくちゃ便利なツールですし、自分も動画で説明すべきところはかなり頻度高く活用するようになってます。

 

でも、ですね、やっぱりマニュアル作りで最も大切なのは、伝えたい、という気持ちであり、その伝えたいの気持ちが受け取られたか否かをどうやって測るのか、というと、これはちゃんと読んでもらえるマニュアルに仕上がっているかどうかってところなんですよね。つまり、マニュアルとは、作る側と読む側のキャッチボールによって成立するわけなので、せっかく苦労してマニュアルを作っても読んでもらえなかった台無しですし、作ったマニュアルをないがしろにされたりしたらいくらスーパーウルトラポジティブな僕だって傷つきますから。だから、部長にどうやってマニュアルを読んでもらうか、というのは非常に大切な問題であり、ここの最終デリバリーの部分を間違えるとそれまでに努力が全て水の泡になってしまうわけなので、こうして難しい顔をして悩んでいて次第なのです。

 

そもそも、紙にする場合とPDFで配布する場合は余白の使い方が根本的に異なってきてしまうわけなので、今回はPDFで配布する用の検索を念頭においた作りのものと、基礎的な部分を網羅し簡単に楽しく読める紙版の2パターンで攻めることに最終的にはなりそうです。あとはFAQなんかも充実させていきたいっすね。みなさんも、マニュアルを見たら、その裏側には必ずマニュアル職人がいるってことを時々で良いので思い出してみてくださいね!あなたの心のマニュアル職人、諸星が今週はお届けしました。

(情シス部 諸星学)

マニュアル作成に悩む情シスのリアル

みなさん、こんにちは。「情シスの星」編集部です。今日もおつかれさまです。金曜日の朝にお送りする「情シスの星」では、情報システム(情シス)部門の日常を通して、業務の裏側に迫ります。

これまでの情シスの星シリーズ ▶︎

さて、部長のIT音痴ぶりは過去のエピソードでもたびたび描かれてきましたが、今回もその影響で諸星さんが頭を抱えている様子。今回の記事では、情シス部ならではの「マニュアル作成の苦労」と、解決策について掘り下げていきます!

マニュアル導入に潜む課題

今回の漫画では、諸星さんが部長のためのデジタル推進マニュアルを作成した後、「PDFで渡すべきか」「紙で渡すべきか」と葛藤する姿が描かれていますよね。マニュアルの導入は、作成が大変なのはもちろんのこと、完成後にも「どのようにして使ってもらうか」といった悩みがつきまといます。さらに、利用者のスキルや好みに合わせた柔軟な対応も求められるため、意外と一筋縄にはいかない問題ですよね。

みなさんも「完成したマニュアルが全然使われない」「マニュアルを配布しても問い合わせが減らない」などの経験があるかもしれません。実はマニュアル作成にはさまざまな課題が潜んでいます。

マニュアル作成の難しさとは?

マニュアル作成は情シス部にとって避けて通れない業務ですが、苦戦している情シス部員も少なくないはずです。たとえば、以下のような難しさがあります。

情報を正確かつタイムリーに反映する必要がある

システムやプロセスが頻繁に変更される環境では、マニュアルの内容を常に最新の状態に保つ必要があります。更新が遅れると、利用者が誤った情報をもとに行動し、業務に支障をきたしてしまうリスクも。このように、常に情報を正確かつタイムリーに反映する作業が求められますが、なかなか更新まで手が回りきらないのが現実ですよね。

活用されないリスクがある

時間と労力をかけて作成したマニュアルが、現場でなかなか活用されないという課題もあります。マニュアルが使いにくかったり、マニュアルの存在が利用者に周知されていなかったりすることで、結局利用されないままになってしまうケースが少なくありません。これでは、マニュアル作成に費やしたリソースが無駄になりかねないですよね。

属人化すると改善が滞ってしまう

マニュアル作成を特定の担当者に任せきりにしてしまうと、担当者が不在になった際に更新や改善が滞るリスクがあります。属人化を防ぐためには、チーム全体で情報を共有し、誰でも編集や更新ができる体制を整える必要があります。

日々の業務に追われる情シス部員にとって、こうした課題はマニュアル作成の負担を重くする要因になっていることでしょう。

情シス部に役立つマニュアル作成のヒント

それでは、このような課題とどうやって向き合っていくべきなのでしょうか。情シス部で役立つ具体的なマニュアル作成のヒントをご紹介します。

最新の内容を維持する仕組みを導入する

業務手順やシステムが変化するたびに、マニュアルの内容も更新する必要があります。そのため、情報を効率的に管理できるツールやクラウドベースのプラットフォームを活用すると便利です。定期的な見直しスケジュールを組み込むことで、情報の古さからくる混乱を防げます。

ユーザーにとって直感的で使いやすいデザインを心がける

どれだけ正確な内容でも、読みにくいデザインだと利用率は低下します。フローチャートや図解を取り入れると、視覚的なわかりやすさが向上し、利用者が必要な情報にすぐアクセスできます。また、マニュアルが公開されたことを周知し、アクセスしやすい場所に配置する工夫も大切です。

チーム全体での共有を進める

一人の担当者だけに責任を負わせると、作業が停滞するリスクがあります。統一されたフォーマットや作業ルールを導入することで、複数人で分担しやすくなります。また、更新や進捗状況を定期的に確認する仕組みを整えることで、作業の透明性が高まり、改善も進みやすくなります。

ユーザー目線と柔軟な運用が成功のカギ

マニュアル作成は情シス部にとって避けられない仕事ですが、工夫次第で現場の負担を軽減することにつながります。利用者目線を忘れず、デザインや更新のしやすさにも配慮したマニュアルを作ることが成功につながるでしょう。

今回は、いつにも増してTips感が満載の記事となりましたが……情シス部のみなさんにとって、何かひとつでも参考になれば幸いです!

それでは、今回のまとめです。

【学ぶべき3つのポイント】

①内容を常に最新化する工夫をする
変更点が反映されやすい仕組みを整え、古い情報によるミスを防ぎましょう。

②見やすく、分かりやすいマニュアル作りを意識する
図や表などを使って簡単に理解できるようにすることで、利用者の負担を減らせます。

③作業をチームで分担する仕組みを作る
全員で取り組める体制を作り、個人に依存しない運用を目指しましょう。

これからも、「情シスの星」シリーズを通して、星さんの奮闘とともに情シスのリアルをお届けします。それでは、また来週、金曜日の朝10:00にお会いしましょう!


イラストレーター:ユアサミズキ
鳥取県出身、福島県いわき市在住のイラストレーター。
カーオーディオ/カーナビメーカーにて商品企画/商品戦略業務に10年間 従事し、2010年に独立(というか脱サラ)。福島県を拠点にイラストレーター・グラフィックデザイナーとして活動中。ウェブサイトやSNSでは ほぼほぼ毎日、イラスト絵日記として1コマ漫画を掲載しています。それがきっかけで今回の「情シスの星」にもつながったので、継続ってやっぱ大事だな~と思っているところ。
シンプルゆるめなイラストの他、力強い線で描くスタイルや、繊細な線による女性画など、幅広くご活用いただいています。
https://mizdesk.com
 
編集・ライター:七瀬ユウ
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、2021年にWebライターとして独立。オウンドメディアのSEO記事制作や、SNS運用代行、Kindleプロデュースなどを担う。情シスのじかんでは企画立案から執筆、編集を担当。
 

(漫画:ユアサミズキ、編集:情シスのじかん)

 

知られざる情シスの生態、日常へようこそ
『情シスの星』

情報システム(情シス)部門に潜む、知られざる情シスの生態、日常を描いた漫画シリーズ情シスの星。本連載は、毎週金曜日の朝10時に配信予定です。金曜日は、一週間の締めくくりでありながら、週末への心の切り替えが始まるちょっと特別な日。「あるある〜」と頷いたり、日々の業務に役立つヒントを得たりしながら、情報システム(情シス)部門に携わる方に楽しく読んでいただける連載を目指します。

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