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【情シスの星 #006】C&B社の情シスの歴史①

         

今週の業務日誌(当番:星)

わしが入社する前はまだ部署によってはパソコンは一人一台っていう環境でもなかったんじゃけど、まぁ、まだその当時はノートパソコンが高価じゃったけえ、デスクトップが主流じゃったんよね。まあ、流石に時代もあれじゃし、一人に一台ずつデスクトップパソコンを支給することになって正式に情シスが立ち上がることになったんよね。当時はパソコンがバリ遅かったけえ、だいたい二台同時に使って一台がなんかの作業で使えんようになった時にもう一台で別の作業しながら待つ、みたいなのが日常の風景じゃったし、作業に没頭しとったらパソコンがフリーズして、2時間くらいの作業内容が飛んでしまったみたいなんも頻繁に起こりよったんよね。よう考えたら今はほんまええ時代になったもんよ。

ひとり情シス時代はまだわし新入社員じゃったけえただでさえわけわかっとらんのにいきなり色々任されてバリ忙しかったし、全然関係ないことばっかりみんな聞いてくるし、当時はググっても大した情報出てこんかったし、部長はわけわかっとらんしで、ほんま、わし一人でよう頑張ったもんよ。

ほいでも、パソコン以前の職場ってみんな何しよったんじゃろうね?わしも知りたいわ(笑)?

(情シス部 チームリーダー 星修一)

情シスの歴史を辿る

みなさん、こんにちは。「情シスの星」編集部です。今日もおつかれさまです。金曜日の朝にお送りする「情シスの星」では、情報システム(情シス)部門の日常を通して、業務の裏側に迫ります。

これまでの情シスの星シリーズ ▶︎

「会社にPCが導入される前って、どうやって仕事してたんですか?」

漫画は、新入社員の七星さんのこんな問いかけからスタート。情シス部は、今でこそ企業のITを支える重要な存在ですが、昔は当たり前ではありませんでした。今回は、C&B社の情シスの歴史に迫ります。

企業へのPC導入

星さんがC&B社に入社したのは2006年。中小企業においてはまだまだ情報化が進んでいなかった頃で、「IT管理」という言葉も浸透していなかった時代です。

中小企業では1980年代後半ごろから徐々にPCが導入され始めたものの、小さな企業では会社全体で一斉にPCを導入するのは珍しいことでした。さらに遡ると、昭和の時代は書類は紙で、計算はそろばん。文書はワープロで作成していたのですから驚きですよね。

しかし、時代の流れとともにITは企業の成長に必要不可欠なものへと変わっていきます。C&B社でも1人1台PCを導入する流れとなったように、PCが企業活動の中心に据えられ始めました。

C&B社の情シス部、発足

星さんが入社した頃は、PCはすでに導入されていたものの、今のように全社的に一元管理されたわけではありませんでした。漫画でも語られていましたが各部門が独自にPCを購入し、部門ごとに管理していた状況で、全体の統制が取れていなかったのです。

かつての中小企業の情シスは、「PCに詳しい人」がなんとなく引き受けていたことも。しかし、PCの導入やネットワーク整備の必要性が高まる中で専任担当者を設ける必要が出てきたのでしょう、星さんも入社早々「ひとり情シス」として全社のPC管理を任されることになりました。

無法地帯のPC環境

さらに驚きなのが、当時は(大きい声ではいえませんが)個人PCの持ち込みが当たり前だったこと。セキュリティの重要性が認識されておらず、個人PCに会社の重要データが入ったまま家に持ち帰り、家庭のネット環境で普通に作業。その頃は、自宅に持ち帰った個人情報が流出して大きな問題となった事件もありました。

当時のIT管理はまさに無法地帯。そんな中、星さんはひとり情シスとしてIT管理の基盤を作り上げていくことになります……。今日はこのあたりにして、続きはまた来週。C&B社の情シスがどのように進化を遂げたのか、引き続き一緒にたどっていきましょう!

それでは、今回のまとめです。

①企業へのPC導入
1980年代後半から中小企業にもPCが導入され始めました。当時は管理体制が整っておらず、各部門が独自にPCを購入している企業もありました。

②専任担当者の必要性
PCの普及に伴い、企業内のPCやITシステムを一元管理する必要性が増すと、専任担当者が必要となるケースが出てきました。

③無法地帯だった初期のPC環境
当時はセキュリティ意識が低く、個人PCの持ち込みが一般的で、会社データが外部に流出するリスクが高かった時代でした。

これからも、「情シスの星」シリーズを通して、星さんの奮闘とともに情シスのリアルをお届けします。それでは、また来週、金曜日の朝10:00にお会いしましょう!


イラストレーター:ユアサミズキ
鳥取県出身、福島県いわき市在住のイラストレーター。
カーオーディオ/カーナビメーカーにて商品企画/商品戦略業務に10年間 従事し、2010年に独立(というか脱サラ)。福島県を拠点にイラストレーター・グラフィックデザイナーとして活動中。ウェブサイトやSNSでは ほぼほぼ毎日、イラスト絵日記として1コマ漫画を掲載しています。それがきっかけで今回の「情シスの星」にもつながったので、継続ってやっぱ大事だな~と思っているところ。
シンプルゆるめなイラストの他、力強い線で描くスタイルや、繊細な線による女性画など、幅広くご活用いただいています。
https://mizdesk.com
 
編集・ライター:七瀬ユウ
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、2021年にWebライターとして独立。オウンドメディアのSEO記事制作や、SNS運用代行、Kindleプロデュースなどを担う。情シスのじかんでは企画立案から執筆、編集を担当。
 

(漫画:ユアサミズキ、編集:情シスのじかん)

 

知られざる情シスの生態、日常へようこそ
『情シスの星』

情報システム(情シス)部門に潜む、知られざる情シスの生態、日常を描いた漫画シリーズ情シスの星。本連載は、毎週金曜日の朝10時に配信予定です。金曜日は、一週間の締めくくりでありながら、週末への心の切り替えが始まるちょっと特別な日。「あるある〜」と頷いたり、日々の業務に役立つヒントを得たりしながら、情報システム(情シス)部門に携わる方に楽しく読んでいただける連載を目指します。

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