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「美しいソースコード」とは何か?を徹底的に考えてみよう –おつまみとしてのソースコード第7皿

ユニークで面白い、意外なアイディアが詰め込まれているソースコードの世界をおつまみ感覚で紹介するのが、情シスのじかんの「おつまみとしてのソースコード」です!週末も近づき、ちょっと一息つきたくなる木曜日の夕方にお届けしていきます。

みなさんは、「美しいソースコード」と聞くと、どのようなコードを思い浮かべるでしょうか。整ったインデントや行間、簡潔なロジック、理解しやすいコメントなど、人によって思い浮かべる「美しいソースコード」の定義はさまざまだと思います。
人によって理想形は違っていたとしても、プログラマーにとって「美しいソースコード」をいかにして書くか、というのは永遠の命題だといってもよいでしょう。

おつまみとしてのソースコードの第七回は「美しいソースコード」。美しいと感じるソースコードは、いかにして生み出されるのか、ということを考えていきましょう!
エンジニア仲間とのアイスブレイクや、一人でまったりする時間のお供に、ぜひご覧ください!

         

美しいソースコードの特徴

プログラミングの世界で、「読みやすいソースコード」や「処理速度の速いソースコード」といえば、具体的なコードの例が頭に浮かびますよね。しかし、「美しいソースコード」となると、いかがでしょうか。漠然としたイメージしか沸かないのではないでしょうか。それもそのはず、「美しいソースコード」に明確な定義は存在せず、その答えは人によって異なります。

しかし、たしかにプログラマーが「美しい」と感じるソースコードは存在します。
ソースコードを「美しい」と感じるのは、どのような瞬間なのか、まずは紐解いていきましょう。そのうえで、「美しいソースコード」を生み出すために必要な要素について考えていきます。

ソースコードを「美しい」と感じる瞬間

ソースコードを「美しい」と感じる瞬間はさまざまです。ある一部分のアルゴリズムに美しさを感じることもあれば、ソースコード全体を読み終わった後に美しいソースコードだと感じることもあるでしょう。
前者はソースコードの中身の美しさ、後者は見た目の美しさによるものだと考えられます。
また、特定の処理などについて、これまで見たことのない新しいアイデアが活かされたソースコードも、「美しい」と言われるソースコードになりうるのではないでしょうか。

まとめると、ソースコードを「美しい」と感じるのは、以下のような瞬間であると考えられます。

・ソースコードの見た目の美しさや完成度に感動したとき
・目的とする機能が効率的かつ簡潔に実現されているとき
・独自性や創造性などから、新しい発見や学びがあり、知的な刺激を受けたとき

美しいソースコードに必要な要素

前項で挙げた、「ソースコードを美しいと感じる瞬間」について考えていくと、美しいソースコードを作成するために必要となる要素が浮かび上がってきます。

ソースコードの見た目の美しさや完成度に感動したとき→「視覚的な美しさ」

どんなに内容がすばらしいソースコードでも、改行やインデントが揃っていなかったり、変数名などに統一性がなかったりすると、視覚的な美しさに欠けてしまいます。また、整然としているコードは読みやすく、完成度が高い印象を与えます。

目的とする機能が効率的かつ簡潔に実現されているとき→「機能的な美しさ」

ソースコードは、作りたい機能や処理があり、それを実現するために記述するものです。目的に対して、簡潔かつ効率的に書かれたソースコードは、美しいと感じる要素となります。

独自性や創造性などから、新しい発見や学びがあり、知的な刺激を受けたとき→「独自性や創造性」

その人ならではの工夫を凝らした書き方や、特定の処理について新たなアプローチで実現されたソースコードは、読む人に感銘を与えます。「こんな書き方があるんだ!」という新しい発見をすることは、プログラミングの楽しみの一つといってもいいでしょう。

「美しい」と言われるソースコードは、必ずしもここに挙げた条件をすべて満たしている必要はありません。しかし、これらの要素を常に意識することで、美しいソースコードを目指すことができるのではないでしょうか?

それでは、上記の要素について、具体的にはどのような点に気を付ければ「美しい」ソースコードを目指せるのかについて、さらに掘り下げて考えていきましょう!

視覚的な美しさ

ソースコードを目にしたときの第一印象として、美しいと感じることは大事です。これは、ロジックやアルゴリズムといったソースコードの中身ではなく、視覚的な美しさによるものです。
では、視覚的に美しいソースコードを書くためには、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。以下に4つのポイントを説明していきます。

コーディングスタイルの統一

ソースコードの見た目を整えるためには、コーディングスタイルの統一が重要です。具体的には、インデント、スペース、改行、括弧の配置などをルール化し、一貫性を保つ必要があります。
インデントや空白の使い方が、適切かつ一貫して使用されているソースコードは、完成度が高く、視覚的な美しさがあるといえます。

命名規則の統一

変数名や関数名が、ソースコード全体で統一されたルールに基づいて命名されていることも、美しいソースコードに欠かせない要素です。
変数名、関数名、クラス名などの命名規則を明確化することにより、ソースコードが理解しやすくなります。

コードブロックの整理

ソースコードの構造をブロックごとに整理し、視覚的に処理のまとまりを把握しやすくすることも大切です。
例えば、「データの入力」「データの加工」「データの出力」といった具合に、機能や目的ごとにブロックを分割することで、ソースコード全体の構造が分かりやすくなります。

適切なコメント

コードの意図や動作を説明するコメントは、ソースコードの可読性を高め、全体の完成度を上げる大切な要素です。
ただし、コメントは過剰に入れればよいというものではないため、必要な個所に適切に挿入し、コード自体が自己説明的であることを目指しましょう。

機能的な美しさ

機能的な美しさは、ソースコードならではの美しさを感じるために大切な要素であるといえるでしょう。
目的の処理を実現するために、どのようなアルゴリズムやロジックでソースコードを作成していくかというのは、プログラマーの腕の見せ所です。
機能的な美しさは、以下の3つの要素を意識することで生まれてきます。

効率的なコード

機能的に美しいソースコードは、無駄なく効率的に書かれています。DRY原則(Don’t Repeat Yourself:同じ処理を繰り返し記述しない)に則り、重複するソースコードや冗長性を排除することは、美しいソースコードを作成するために常に意識しなければならない点です。

適切なアルゴリズムとデータ構造

最適なアルゴリズムとデータ構造が選択されていることも重要です。アルゴリズムやデータ構造は、処理にかかるコストや時間に影響を与えるため、これらを工夫することによって、コードの性能が高まり、機能的な美しさが生まれます。

モジュール化

コードが適切にモジュール化され、各部分が独立して機能し、連携が取れていることも重要です。複雑なロジックは、小さな関数やモジュールに分割することによって、コードの再利用性や保守性が向上し、美しい構造となります。

独自性と創造性

独自性や創造性のあるソースコードを読むことは、プログラマーにとって楽しみの一つですよね。
独自性や創造性のあるソースコードを作成するのは難易度が高いことですが、以下の2つのポイントを意識するとよいでしょう。

独自のアルゴリズムやロジック

特定の問題処理について、既存のアルゴリズムを組み合わせたり、改良したりすることで、独自の解決策を生み出すことができることがあります。
新しい視点も取り入れながら、実験と検証を繰り返すことで、より効率的で洗練されたコードへと進化させることができるでしょう。

革新的なアイデア

新しい言語仕様やフレームワークを積極的に活用することで、これまでにない機能やアルゴリズムの開発を目指すのもよいでしょう。
常に新しい技術や情報にアンテナを張り、既存のやり方にとらわれず、自由な発想で問題解決に取り組むことが大切です。

まとめ

本記事では、「美しいソースコード」をテーマに、その特徴や要素について解説しました。
美しいソースコードとは、視覚的な美しさ、機能的な美しさ、独自性と創造性を兼ね備えたものです。これらを意識することで、読む人の感動を呼ぶ「美しい」ソースコードを作成していくことができるでしょう。

美しいコードを書くことは、プログラミングのスキルアップだけでなく、開発の喜びや達成感を得ることにも繋がります。
ぜひみなさんも、「美しいソースコード」を目指して日々精進していきましょう!

著者:羽守ゆき
大学を卒業後、大手IT企業に就職。システム開発、営業を経て、企業のデータ活用を支援するITコンサルタントとして10年超のキャリアを積む。官公庁、金融、メディア、メーカー、小売など携わったプロジェクトは多岐にわたる。現在もITコンサルタントに従事するかたわら、ライターとして活動中。
 
 

特集|仕事で疲れた脳みそをリフレッシュ♬
おつまみとしてのソースコード

木曜日の夕方に仕事で疲れた脳みそをリフレッシュしたいとき、一人でゆっくりしたい夜、ちょっとした空き時間に、気軽に「つまめる」ソースコードの話題をお届けします。

まるで隠れ家バーでマスターが語るウンチクのように、普段は見過ごしがちなコードの奥深さや、思わず「へぇ〜!」と唸るようなユニークなアイデア、クスッと笑える小ネタを、ソースコードの世界を熟知した「情シスのじかん」がご紹介します。

コードを書くのが大好きなエンジニアさんも、ソースコードはちょっと苦手…という情シス部門の方も、この特集を読めば、きっとソースコードの新たな一面を発見できるはず。

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さあ、あなたも「おつまみとしてのソースコード」で、技術の世界をもっと身近に、もっと楽しく感じてみませんか?

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