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【情シスの星 #011】紙の壁を超えろ!情シスが挑むペーパーレス化の現実

         

今週の業務日誌(当番:鈴木)

まいど、読者のみなさま。もうかりまっか?けん玉一筋五十年、部長の鈴木一太郎やで。やっぱり、仕事ってゆうのは根回し一番、ハンコが二番、紙の書類は臨場感って言いますし、紙の書類なしではどうも味気ないゆうか、仕事してる雰囲気が出ぇへんっちゅうか、雰囲気が出されへんと仕事してへんのがバレるからやばいっちゅうか。ペーパーレスとかわけわからんこと言われてもワイはまだしばらく、っていうかできれば定年まで紙の書類で頑張るつもりですわ。

 

もともとこのC&Bゆう会社は、戦後すぐに創業した家族経営のけん玉製作所で、だんだんと時代に合わして事業拡大していって今に至るので、ワイみたいにけん玉製作所時代にけん玉がうまくて採用された「けん玉枠採用」の人間は最近ではちょこっと肩身が狭いわけですわ。そもそも、C&Bゆう社名も、時代に合わしてそれっぽい名前っちゅーことで、けん玉を意味する英語のCup & Ballをキュッと短くしてC&Bってことになっただけやねん。ワイは今もなんとかこうして部長の座に居座してもらっとるわけなんやけど、この会社の歴史をずっと窓際で眺めてきた生き字引的存在やから、パソコンのこととか業務のことはさっぱりわからへんねんけど、会社の歴史とか内部の人間関係とかこの会社でうまくやるための忖度方法とかやったらなんでも遠慮なく聞いてやー。

(情シス部 部長 鈴木一太郎)

紙の壁を超えろ!情シスが挑むペーパーレス化の現実

みなさん、こんにちは。「情シスの星」編集部です。今日もおつかれさまです。金曜日の朝にお送りする「情シスの星」では、情報システム(情シス)部門の日常を通して、業務の裏側に迫ります。

これまでの情シスの星シリーズ ▶︎

今回は「紙の書類を届けてほしい」という、部長の何気ない一言からスタート。デジタル化が進む世の中ですが、アナログな業務フローもまだまだ残っているのが現実です。漫画でも、部長と七星さんのやりとりを通してペーパーレス化における課題が浮き彫りになっている様子。情シス部門としてペーパーレス推進にどう向き合えばよいのか、一緒に考えてみましょう。

ペーパーレス化が進まない理由とは?

ペーパーレス化が求められる一方で、スムーズには進まない現場も存在しています。ここでは、ペーパーレス化が進まない理由を「心理的な壁」「技術的な壁」「業務的な壁」の3つに分類して掘り下げてみますね。

①心理的な壁

「紙でないと安心できない」「データだと見づらい」という心理的ハードルを感じる声は、オフィスでも耳にするものです。特に部長のようなベテラン社員にとっては、長年の紙文化が根付いているため、新しいデジタルツールへの移行は不安に感じるのでしょう。

②技術的な壁

ペーパーレス化の実現にはデジタルツールを活用できるITスキルが求められますが、従業員のITリテラシーには個人差があるのも事実です。また、システムの導入コストや運用コストも、特に中小企業にとっては無視できない課題です。こうした技術的な壁が、ペーパーレス化の推進を難しくしている側面があります。

③業務的な壁

業務上の制約も無視できません。たとえば、取引先や外部との関係で、どうしても紙の書類が必要なケースも少なくありません。さらに、既存の業務フローをデジタル対応に見直すには時間と労力が必要で、一朝一夕には解決できない問題もあります。

デジタル化のメリット

一方で、デジタル化には多くのメリットが存在します。

たとえば、業務効率の向上です。デジタル化によって必要な情報にすぐアクセスできるようになれば、従来の紙ファイルを探す手間が省くことができます。また、紙の使用や保管スペースが不要になることで、印刷コストや保管コストの減少にもつながるでしょう。さらに、紙の使用量が減ることで、環境保護への貢献にもなります。

こうしたメリットを最大限に生かすためには、情シス部門によるサポートが欠かせません。

情シス部門ができるサポート

情シス部門としてまず求められるのは、従業員のITスキル向上の支援でしょう。たとえばPCやデジタルツールの使い方について研修やトレーニングの機会を提供することで、デジタル化に対する抵抗感を軽減し、業務効率を向上させることができます。また、デジタルツールの整備も大切です。必要な情報にスムーズにアクセスできる環境を整えることで、情報共有を効率化できます。さらに、ペーパーレス化のメリットや成功事例を社内に発信することで、社員にデジタル化の意義を理解してもらうことができます。

情シス部門のこうしたサポートが、ペーパーレス化推進のカギを握ると言えるでしょう。

紙文化から一歩進むために

ペーパーレス化は、業務効率の向上やコスト削減を実現する上で重要な取り組みです。情シス部門がリーダーシップを取りながら、社員のデジタルスキル向上やペーパーレス推進を支援することで、組織全体の働き方がより効率的なものになるはずです。C&B社でも、いつか部長がメールを使いこなす日が来るのでしょうか……?読者のみなさまにも、一緒に見守っていただけたらうれしいです。

それでは、今回のまとめです。

【ペーパーレス化を実現するには?】

①心理的な壁を克服する
長年の紙文化への慣れと不安を解消するためには、デジタルツールの利点を積極的に伝え、従業員のトレーニングを強化する必要があります。

②技術的な壁を克服する
従業員間のITスキル差を埋め、デジタルツールの導入とサポートを提供することが大切です。

③業務的な壁を克服する
既存の業務プロセスをデジタルに適応させ、業務フローの再構築を行う必要があります。

これからも、「情シスの星」シリーズを通して、星さんの奮闘とともに情シスのリアルをお届けします。それでは、また来週、金曜日の朝10:00にお会いしましょう!


イラストレーター:ユアサミズキ
鳥取県出身、福島県いわき市在住のイラストレーター。
カーオーディオ/カーナビメーカーにて商品企画/商品戦略業務に10年間 従事し、2010年に独立(というか脱サラ)。福島県を拠点にイラストレーター・グラフィックデザイナーとして活動中。ウェブサイトやSNSでは ほぼほぼ毎日、イラスト絵日記として1コマ漫画を掲載しています。それがきっかけで今回の「情シスの星」にもつながったので、継続ってやっぱ大事だな~と思っているところ。
シンプルゆるめなイラストの他、力強い線で描くスタイルや、繊細な線による女性画など、幅広くご活用いただいています。
https://mizdesk.com
 
編集・ライター:七瀬ユウ
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、2021年にWebライターとして独立。オウンドメディアのSEO記事制作や、SNS運用代行、Kindleプロデュースなどを担う。情シスのじかんでは企画立案から執筆、編集を担当。
 

(漫画:ユアサミズキ、編集:情シスのじかん)

 

知られざる情シスの生態、日常へようこそ
『情シスの星』

情報システム(情シス)部門に潜む、知られざる情シスの生態、日常を描いた漫画シリーズ情シスの星。本連載は、毎週金曜日の朝10時に配信予定です。金曜日は、一週間の締めくくりでありながら、週末への心の切り替えが始まるちょっと特別な日。「あるある〜」と頷いたり、日々の業務に役立つヒントを得たりしながら、情報システム(情シス)部門に携わる方に楽しく読んでいただける連載を目指します。

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