今週の業務日誌(当番:七星)お疲れ様です。七星です。 (情シス部 七星美月) |
みなさん、こんにちは。「情シスの星」編集部です。今日もおつかれさまです。金曜日の朝にお送りする「情シスの星」では、情報システム(情シス)部門の日常を通して、業務の裏側に迫ります。
テレワークの普及によって、「ハンコを押すためだけに出社が必要」といった課題がより浮き彫りになりました。情シス部としてはデジタル化を推進したいものの、社内文化として根付くハンコ文化の壁に直面することも少なくありません。今回は、ハンコ文化からの脱却について取り上げます。
「ハンコ文化」における非効率な状況を課題と捉える動きは、時代の流れとともに進んでいます。
電子契約のニーズが顕在化したきっかけとしては、2020年ごろから流行となった新型コロナウイルスが大きいでしょう。テレワークを妨げる原因として、ハンコ文化が問題視されるようになりました。
また、2020年6月には内閣府・法務省・経済産業省が連名で「押印に関するQ&A」を発表し、契約書への押印は必ずしも必要ではないという見解を発表。さらに、同年11月には経済産業省が「デジタルガバナンス・コード2.0」を策定しました。
こうした発表の後押しもあり、電子契約の普及はさらに加速しました。
JIPDEC(一般財団法人 日本情報経済社会推進協会)とITR(株式会社アイ・ティ・アール)による2024年の調査によると、77.9%の企業が電子契約を導入しており、前年の76.8%からわずかに増加したことがわかっています。
電子契約の利用率は2021年に大きく増加した以降、ゆるやかな増加傾向になっており、普及の流れはひと段落ついた段階とも読み取れます。
しかしながら、いまだにハンコ文化が根強く残る企業が存在しているのもまた事実。その背景には、電子契約の導入にかかるコスト面での課題のほか、取引先によっては電子書類の受け入れに慎重な姿勢を取る場合も少なくありません。また、長年の慣習が定着している企業では、社内文化としてハンコを重視する意識が根強く、デジタル化の推進が難航している現状もあります。
ハンコ文化の脱却に向けて、まず社内では、ペーパーレス化を進めることが重要となります。業務の流れを見直し、ワークフローのツールを導入することで、業務の効率化を実現できるでしょう。
外部との取引においては、法的にハンコが必要とされる書類や、取引先がペーパーレス化に同意しないケースを除き、電子契約を積極的に導入することが求められます。電子契約の導入には、関係部署との調整が不可欠であり、運用ルールを定めるなど社内での理解を深めることも重要です。
ハンコ文化の脱却は一朝一夕には進まないものの、テレワークの普及や政府の後押しによって、着実にデジタル化が進んでいます。情シス部としては、社内外の調整を進めながら、業務の効率化と電子契約の普及を実現するために、今後も取り組みを継続することが求められるでしょう。
それでは、今回のまとめです。
【学ぶべき3つのポイント】 ①テレワークの普及でハンコ文化の課題が顕在化 ②政府のガイドラインが電子契約推進の後押しに ③社内外の調整とペーパーレス化が脱却のカギ |
これからも、「情シスの星」シリーズを通して、星さんの奮闘とともに情シスのリアルをお届けします。それでは、また来週、金曜日の朝10:00にお会いしましょう!
(漫画:ユアサミズキ、編集:情シスのじかん)
情報システム(情シス)部門に潜む、知られざる情シスの生態、日常を描いた漫画シリーズ「情シスの星」。本連載は、毎週金曜日の朝10時に配信予定です。金曜日は、一週間の締めくくりでありながら、週末への心の切り替えが始まるちょっと特別な日。「あるある〜」と頷いたり、日々の業務に役立つヒントを得たりしながら、情報システム(情シス)部門に携わる方に楽しく読んでいただける連載を目指します。
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