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【情シスの星 #025】情シスの正念場。”予算申請”を乗り切れ!

         

今週の業務日誌(当番:星)

お疲れっす。星です。まぁ、そんなわけで毎年恒例の予算申請の大詰めを迎えとったんよね。やりたいこととやりたくないことと、できたらやりたいことと、やるべきじゃけどなかなか難しいことと、いろいろ天秤にかけてリサーチして今のうちのシステムとの互換性とか金額とかを調べて、あれやこれやと頭が爆発しそうになるんじゃけど、予算が通るとなんか努力も報われた感じがして、来年もいっちょ頑張らんといけんって気持ちがメキメキと湧いてくるけえ不思議よね。いやんなるときがないっていうと嘘になるかもしれんけど、なんだかんだ言ってワシはこの情シスの仕事が好きじゃけえね(笑)。

そんなわけでしばらく毎週更新のハイペースでやってきたんじゃけど、なかなか毎週ってのも大変じゃけえ、ここらで一度ペースを落として、より素敵なコンテンツを届けられるように編集部の人といろいろと作戦会議をしよるところなんよね。リアルなこと言うと、コンテンツ作成の予算の確保も大変じゃけえね(笑)。わかるじゃろ?ま、そのうちまたパワーアップしてまた戻ってくるつもりじゃけえ、楽しみにしとってや!ほいじゃーね。

(情シス部 チームリーダー 星修一)

情シスの正念場。”予算申請”を乗り切れ!

みなさん、こんにちは。「情シスの星」編集部です。今日もおつかれさまです。金曜日の朝にお送りする「情シスの星」では、情報システム(情シス)部門の日常を通して、業務の裏側に迫ります。

これまでの情シスの星シリーズ ▶︎

2月に入り、来期の予算申請に追われていた方も多いかもしれません。予算申請資料の作成に奮闘する星さんたちの姿は、みなさんにも心当たりがあるのではないでしょうか?今回は、情シス部門が抱える予算申請の難しさや、乗り越えるためのポイントについて取り上げたいと思います。

一般的な予算申請の流れ

多くの企業では、年度末(あるいは四半期末)のタイミングに合わせて予算計画を立て、経営会議や部門長会議での承認を得るフローが一般的です。

1.予算申請の準備
2.予算案の提出
3.予算案の審議〜調整

情シス部門としては、既存システムの保守費用やSaasの利用料、新規導入したいシステムの費用などの予算を出し、資料作りに追われることになります。経営層にとって、IT投資はコストと見られがちですが、いかに必要性をアピールできるかがポイントとなります。

情シス部門ならではの難しいポイント

予算申請において、情シス部門が特に直面する課題はいくつかあります。

特に大きな課題が「経営層がIT投資の重要性を十分に理解していない」という問題です。たとえば「セキュリティへの投資でどんな効果が見込まれるのか?」「具体的にいくら利益が出るのか?」といった質問に、定量的に答えることの難しさは情シス担当者なら痛いほど分かるはず。

システム投資は初期コストが大きい割に、効果が長期にわたって現れるケースも多いです。そのため、経営サイドからリターンを求められるプレッシャーもつきまといます。このように、情シス視点と経営層の視点をどうすり合わせるかは、大きなハードルといえるでしょう。

IT予算投資の動向は?

予算を組む上では、他社のIT予算投資の動向を追うことも参考になります。

一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が実施した「企業IT動向調査2025」の速報値によれば、49.5%の企業が25年度のIT予算を増やす見込みであることが明らかになりました。

IT予算の増加理由としては「業務のデジタル化対応」が45.5%で最も多く、次いで「基幹システムの刷新」が44.5%と上位を占めました。そのほか、「円安・人件費高騰・ベンダー提供価格の値上げなどによる影響」(41.8%)や、「クラウド化によるランニングコストの上昇」(38.5%)も大きな比率を占めており、外部環境やサービス価格の変動が企業のIT予算に影響している様子がうかがえます。

情シス部門が予算を勝ち取るために

予算申請で重要なのは、「現状の課題から解決したいことを洗い出し、予算を出す」というアプローチです。つまり、予算づくりは最終的にはIT戦略づくりを行うことになります。

1.現状の課題を見える化する
2.解決策と効果を見積もる
3.IT戦略として長期的な見通しを立てる

こうした考え方をもとに予算申請を行うと、「単なるコスト」ではなく「戦略への投資」として理解を得やすくなります。また、現場や経営層とのコミュニケーションを密にし、早めに根回しを進めることで、最終的な承認を得る確率も高まるでしょう。

今回の話が、次の予算申請シーズンの参考になれば幸いです。それでは、今回のまとめです。

【学ぶべき3つのポイント】

① IT投資の必要性をアピールする必要がある
IT投資は単なるコストではなく、企業の成長に欠かせない投資であることを明確に示しましょう。

②情シス視点と経営層の視点のすりあわせが重要
経営層が求めるリターンを示し、両者のギャップを埋めることが大きな課題です。

③予算づくりは戦略づくりでもある
短期的な導入効果だけでなく、中長期的なビジョンや企業全体の方向性と結びつけてプランを練りましょう。

漫画にもあった通り、情シスの星の連載は一度、充電期間に入ります。それでは、またお会いしましょう!


イラストレーター:ユアサミズキ
鳥取県出身、福島県いわき市在住のイラストレーター。
カーオーディオ/カーナビメーカーにて商品企画/商品戦略業務に10年間 従事し、2010年に独立(というか脱サラ)。福島県を拠点にイラストレーター・グラフィックデザイナーとして活動中。ウェブサイトやSNSでは ほぼほぼ毎日、イラスト絵日記として1コマ漫画を掲載しています。それがきっかけで今回の「情シスの星」にもつながったので、継続ってやっぱ大事だな~と思っているところ。
シンプルゆるめなイラストの他、力強い線で描くスタイルや、繊細な線による女性画など、幅広くご活用いただいています。
https://mizdesk.com
 
編集・ライター:七瀬ユウ
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、2021年にWebライターとして独立。オウンドメディアのSEO記事制作や、SNS運用代行、Kindleプロデュースなどを担う。情シスのじかんでは企画立案から執筆、編集を担当。
 

(漫画:ユアサミズキ、編集:情シスのじかん)

 

知られざる情シスの生態、日常へようこそ
『情シスの星』

情報システム(情シス)部門に潜む、知られざる情シスの生態、日常を描いた漫画シリーズ情シスの星。本連載は、毎週金曜日の朝10時に配信予定です。金曜日は、一週間の締めくくりでありながら、週末への心の切り替えが始まるちょっと特別な日。「あるある〜」と頷いたり、日々の業務に役立つヒントを得たりしながら、情報システム(情シス)部門に携わる方に楽しく読んでいただける連載を目指します。

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