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前回関西展(2025年1月)の会場風景
――「情シス応援パビリオン」東京開催に向け、まずは前回の関西開催の振り返りをお願いします。
五木田さん(以下、敬称略)「関西のときは10月末に企画が動き出して、実際には12月ごろから出展社募集を始めたんですが、年明けにはもう会期というタイトなスケジュールでした。その中でも出展枠はあっという間に集まりまして、当日も多くの来場者に恵まれました。特に初日の夕方に実施したオフ会は、コロナ禍を機に長年やっていなかった交流イベントを久しぶりに開催した形です。結果的に、出展社・来場者の皆さんが一堂に会し、活発に情報交換してくださったのが大きな手応えでしたね」
――社内の反応はいかがでしたか。
五木田「『こういう場が欲しい』という声がもともとあったんですが、実際やってみると事務局メンバーとしても『これは本当に必要な場だ』と実感したんです。社内では『これを機に、ほかの業界向け展示会でもオフ会をやろう』という声まで出てきたほどですよ」
――そして関西における成功が、東京開催につながったわけですね。
五木田「関西の成功を受け、東京開催に向けて出展社を募ったところ、わずか1〜2
日で28枠が埋まりました。関西に出展した企業の多くから『東京でも出展したい』と回答いただき、さらにご案内をした新規の企業からも出展希望が相次ぎました」
―― 東京開催ではどんな企画が用意されているのでしょうか。
五木田「基本は関西と同じく“情シスに寄り添う”形を大事にしつつ、新企画として情シスのためのラウンジである『情シスのたまり場』を用意しました。フリードリンクやWi-Fiを備えた休憩スペースを設けて、自由に立ち寄れるようにしているんです」
――同じく新企画の「情シスの悩み相談所」には日本ビジネステクノロジー協会さんから複数名が協力するようですね。
情シスの悩み相談所 イメージ
五木田「そうなんです。『情シスの悩み相談所』には10人ほどの有志が交代で常駐してくださる予定で、情シスならではの悩みを打ち明けて無料で相談ができる場所としてご活用いただけます」
――会場では、リアルタイムの意見収集なども行われるのでしょうか。
五木田「現場の声をより反映できるように、アンケートボードの設置も検討しています。これは岡村さんや引田さんからいただいたアイデアで、その場で参加者の意見を集められる仕組みを作る予定です」
――後ほど詳しく伺いますが、カンファレンスの内容についても簡単に教えていただけますか。
五木田「Japan IT Weekカンファレンスとして、ITに関連する幅広いテーマで登壇者の皆様に語っていただきます。このカンファレンスには、岡村さんや引田さんも登壇していただく予定です」
――前回好評だった「情シスオフ会」は東京でも開催されるのでしょうか。
前回関西展(2025年1月)の会場風景
五木田「やります!今度は会場を広めに取り、150名規模で2日目の夕方(4月24日(木) 17:00~18:00)に実施予定です。『もっと情シス同士の交流を深めたい』という関西での振り返りをもとに、募集期間をしっかり取りつつ、より多くの方に参加していただきたいと思っています」
●日時: 2025年4月24日(木) 17:00~18:00
●会場:東京ビッグサイト 東1ホール特設会場
●定員:先着150名
●会費:無料(事前申込制)
情シス応援パビリオンのアドバイザー:情シスSlack(corp-engr) & BTCONJP
●企業の情シスに従事する担当者が集う、情シスのためのSlackコミュニティ。2019年に有志のメンバーによって立ち上げられ、現在では14,000人以上のメンバーが参加。情シス業務に関するノウハウ共有や相談が活発に行われている。
URL:https://corp-engr.jp/
ITをビジネステクノロジーの領域に昇華し、日本のあらゆる経済活動をアップデートするイベント。一般社団法人日本ビジネステクノロジー協会によって発足し、2023年に第1回を開催。年々規模を拡大している。
BTCONJP 公式X:https://x.com/btconjp
一般社団法人日本ビジネステクノロジー協会:https://btajp.org/
――岡村さん、引田さんにもお話を伺いたいです。まずは自己紹介を兼ねて、情シスSlackやBTCONJPの成り立ちなどを教えてください。
岡村 慎太郎さん(以下、敬称略)「大学中退後、SIerと関わりながら大手消費者金融のサーバー保守・運用を経て、事業会社のSRE(Site Reliability Engineering)や情シスを担当してきました。現在は株式会社スタディストで情シスを担当しながら、日本ビジネステクノロジー協会の代表理事としても活動しています。『情シスに共通する悩みやノウハウをもっと共有しあうことで、情シス全体のレベルを上げたい』という思いからイベント活動に力を入れ始めました。ちょうど同じ時期に情シスSlackが立ち上がり、僕も2019年頃から管理者として関わるようになりました。余談ですが、コロナ禍の最中に妻の家業であるコーヒーショップを継ぎ、小規模リテールビジネスのIT化にも挑戦しています。規模を問わずITが事業を支える鍵になると実感しました」
―― 情シスSlackが14,000人以上もの規模に成長した経緯を教えていただけますか。
岡村「情シスSlackは、立ち上げ当初は『企業の宣伝の場にはしない』『純粋に情シスのためのコミュニティにする』というポリシーのもと運営をしていました。2019年頃から活動を始め、その後、コロナ禍を迎えたことでオンラインイベントを複数開催するように。その中で、情シスSlackも急速に拡大し、日経クロステックに取材されるなど、注目を集めるようになりました。しかし、コミュニティが大きくなるにつれて、より価値の高い取り組みを行うには資金や法人格が必要になるという課題が出てきたんですね。そこで、情シスSlackとは別に2022年に一般社団法人を設立し、2023年にはBTCONJPというイベントを開催するようになりました。BTCONJPは初回から多くの反響があり、2024年には初のオフライン開催を実現。2025年11月にはさらに規模を拡大し、2トラック制での開催を予定しています。
―― 情シスSlackがどのように周りを巻き込みながらバランスよく発展させているのかが伝わってきました。
岡村「情シスは、企業や事業が存在しなければ成り立たない職業です。だからこそ、エンジニアだけではなく、ベンダーや関連企業とも連携しながら、双方にとってメリットのある場を作りたいとう思いで活動しています」
――引田さんも自己紹介をお願いします。
引田 健一さん(以下、敬称略)「私は新卒でSIerに入り、官公庁の案件などに携わっていました。最初は古いオフコンの保守などを担当し、官公庁案件でサーバーやクライアント、プロジェクト設計などを学びながらキャリアを積んできました。その後、当時はまだ『情報システム部門』という言葉が浸透していない時代でしたが、事業会社の社内SEとして情シスに近いキャリアをスタートさせています。その後も大企業からスタートアップまで、さまざまな規模の企業で情シスを経験し、企業ごとに異なる課題を抱えていることを実感しました」
―― 情シスSlackに参加した経緯を教えてください。
引田「2019年頃、情シスSlackが当時まだ200人にも満たないタイミングでは、参加者から質問があればどんどん答えていたんですよね。自分の名前を売りたかったわけではなく『自分の知見が若い世代の役に立ち、情シス全体の底上げにつながるなら』と。活動を続けているうちに、次第に名前を覚えてもらうようになり、イベントの運営やコミュニティの企画に関わるようになりました。情シスSlackに管理者として関わり始めたのは2021年頃だったと思います」
――今回のRX Japanさんの取り組みでは、情シスの声を吸い上げ、盛り上げるために破格の条件で場作りを進めていらっしゃいますよね。業界の変化やDX・AIの進展に伴い、情シスの現場にはどのような変化が起きていると感じますか?
岡村「DXという言葉が叫ばれ始めてからしばらく経つ中で、単にツールを導入するだけではなく、全社的な視点でITを統括する情シスの存在があらためて重要視され始めている印象です。セキュリティやデータ活用を含め、横断的にコントロールしないとIT投資が活かしづらいので、情シスに脚光が当たる流れになっているのだと感じます。『情シス応援パビリオン』のような場ができるのも、そうした背景を企業が感じ始めたからでしょうね。RX Japanさんがこうした場を提供してくださることは、サービスを売る企業にとっても、情シスにとっても、非常にいい動きだと思っています」
――引田さんも何か変化を感じていらっしゃいますか。
引田「そうですね。昔の同僚から『今、情シスを探してる』なんて相談を受けることが増えましたし、情シス=コストセンターというイメージが変わりつつあると感じます。そこへ『情シス応援パビリオン』のようなイベントが開催されることで、“情シスが重要”という認識がさらに高まるのではないでしょうか。こうした動きがあると、経営層にも『情報システムのDXを進めるには、人材確保が必要だ』と説明しやすくなりますし、社内で予算を取りやすくなるなど、情シスにとって追い風になっていると感じます」
――お悩み相談所やオフ会といったインタラクティブな企画も用意されています。運営サイドの意図とは何でしょう。
五木田「展示会といえばブースで製品やサービスをPRするイメージですが、関西のオフ会を通して情シスの方の中には“ガンガン営業されるのが苦手”な方が一定数いらっしゃると感じました。でも、課題を解決するには情報収集やパートナー探しが不可欠。そこでお悩み相談所やオフ会のように別の角度からヒントを得られる場を作り『じゃあ、あのブースを見てみようか』と足を運ぶきっかけにもなればという意図があります」
――関西開催からの声が、そうした企画の大きな後押しになっているのですね。
五木田「はい。関西の展示会で寄せられた声を反映し、相談所やオフ会の企画にも活かしています。カンファレンスだけでなく、現場の課題に寄り添う場づくりにも注力してきました。私自身、商品企画を志して就職活動をしていた背景がありますが、参加者とのコミュニケーションを通じてアイデアを形にすることが自分たちの役目だとも思っています」
――今回のカンファレンスは、どのような流れで企画が進められたのでしょうか。
五木田「情シス応援パビリオンでもミニ展示やミニセミナーを実施していますが、Japan IT Week本体ではより大きな展示会場やセミナー会場もあります。セミナーでも、情シスに焦点を当てた企画をしっかり打ち出したいと考えました。今回、岡村さん・引田さんにもご相談し、大企業から中小企業まで、幅広い情シスの方が共感し、実際に役立つ内容を意識して『情シスの業務を、経営陣にわかってもらうには』というテーマに決まりました」
――他にも面白い企画があるのだとか。
情シスのぼやき イメージ
五木田「情シスのたまり場内に『情シスのぼやき』を設置する予定です。参加者の皆さんに日頃の悩みや課題を葉っぱ形の付箋に書いていただき、”ぼや木”に貼るという企画です。これを木曜日16時から始まるカンファレンス会場に持ち込み、17時からのオフ会会場にも移動させ、参加者同士の交流のきっかけとして活用したいと思っています」
――岡村さん、カンファレンスではどのような話をされる予定でしょうか。
岡村「展示会って、魅力的なツールやサービスがたくさん並びますよね。情シスとしては『これを導入できたらいいな』と考える一方で、ふと立ち止まるのが『予算をどう確保するのか』や『経営層にどうアピールするか』という壁です。そこで、経営層にどう伝え、どう稟議を通すかのヒントを提供できる場にしたいと考えました」
――引田さんは、どのような視点を持っていますか。
引田「大企業から中小企業まで、情シスの方々が本当に知りたいことは何かを考えたときに、やはり『経営層にどう情報システムの重要性を伝えるか』が大きなテーマになると感じました。今回のカンファレンスでは、岡村さんや私の経験、さらに『情シスのぼやき』ボードに寄せられたリアルな声も交えながら、どうすれば情シスの価値を伝えられるのかをお話しできたらと思います」
――当日、参加者の方にはどのような視点で楽しんでいただくのが良いでしょうか。
五木田「展示会ですから、興味のあるブースを自由に回っていただくのが基本ですが、『情シス応援パビリオン』は1社あたりのブースが小さめで、距離が近いのが特徴です。関西開催でもそうでしたが、大きな展示ブースが苦手な方でも、自然に立ち寄りやすい空間だと思います」
――岡村さんは、アドバイザーとしての視点からどのように感じていますか。
岡村「展示会というと、大きなブースや営業スタッフが多いイメージがありますが、情シス応援パビリオンは少し雰囲気が違っていて、営業色が薄く、参加者同士の距離も近いんです。私自身、関西開催で全体を回ってみましたが『ちょっと見てみよう』という温度感で気軽に参加できる場になっていると感じました」
――引田さんの視点からも、見どころを教えてください。
引田「関西で感じたのは、少人数でブースを回していることもあってか、出展社が深い知識を持っているので、技術的な話を突っ込んで聞けることですね。ブースも一般的な展示会のように仕切られているわけではなく、オープンなレイアウトになっているので、いろいろな製品やサービスを一度に見て回れるのが特徴だと思います。さらに、オフ会も大きな見どころです。オフ会というと中小企業の情シスの方が多く参加される印象がありますが、エンタープライズ企業の方々もぜひ気軽に参加して、私たち運営サイドも含めて交流を広げていただきたいですね」
――最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。
岡村「情シス応援パビリオンには、業種・企業規模を問わず、幅広い情シスの方々が集まります。特に相談所は現場でのリアルな悩みを共有できる場になっているので、ぜひ気軽に参加してみてください。また、展示会場には多くのITソリューションが集結しています。『自社に導入するとしたら?』『予算を確保するには?』といった視点で見て回ると、より実践的な学びが得られると思います。私たちのカンファレンスでも、提案の通し方について学んでいただき、オフ会で他の情シスの方とつながっていただく。展示会を“見る”だけでなく、“考えながら参加する”ことで、1日で持ち帰れるものが格段に増えるはずです」
引田「私からは、いきなり情シス担当になっちゃった方にも、ぜひ勇気を持って覗いてみてほしいとお伝えしたいです。また、『情シスのぼやき』ボードにぜひ意見を書いてください! 皆さんのリアルな悩みが、私たちのカンファレンス内容にも反映されますし、イベント全体の価値を高めることにもつながります。ぜひ、気軽に足を運んでみてください」
五木田「『 IT Weekってハードルが高そう』と思っている方にも、ぜひ参加してほしいです。最近情シスになったばかりの方や、総務など別の部署から情シス担当になった方、『自分は情シスなのかな?』と思っている方も、気軽に参加できるよう工夫していますので、ぜひ来ていただけたらと思います。また、最先端のソリューションが集まる展示会として日本一の規模を誇る場でもありますので、すでにバリバリ情シスをやられている方にとってももちろん価値があると思います。ぜひ朝から来ていただき、たっぷり活用してください!」
情シス応援パビリオンでは、アドバイザーとして情シスSlack (corp-engr) & BTCONJP、メディアパートナーとして情シスレスキュー隊、情シスマン by USEN GATE 02、そして情シスのじかんも応援しています。
インタビューで強く感じたのは、時代の進展とともに“ガンバレ、情シス”を掲げた場づくりに多くの共感が集まっていることです。また、SIer出身としてITの現場に関わってきた筆者としては、職種ならではの特性もあってか、オフ会や展示ブースに抵抗を感じる人が一定数いるのはよく分かります。「情シス応援パビリオン」は、業種や企業規模に関わらず、多くの情シスが気軽に参加し、課題の解決に役立つ学びを得られる絶好の場だと思いました。普段交流の機会が少ない情シスだからこそ、一歩踏み出すことで新たな発見や仲間との出会いが生まれるはず。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。(情シスのじかん編集部)
2025年4月23日(水)~25日(金)、東京ビッグサイトで開催される「Japan IT Week 春 2025」内に、特別企画「情シス応援パビリオン」が再び登場!前回の「Japan IT Week 関西」で好評を博した本企画が、東京開催ではさらにパワーアップ。社内ヘルプデスク支援、ITアウトソーシング、キッティング効率化など、多様な製品・サービスを一挙に展示。さらに、情シスの悩みに応える「情シスの悩み相談所」や、同じ立場の仲間と気軽に交流できる「情シスオフ会(無料・事前申込制)」などイベントも盛りだくさん!課題解決のヒントを見つけ、今後の情シス業務を力強く後押しする一日になるでしょう。ぜひ、ご来場ください!
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