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【情シスの星 #018】書き初めで始まる情シス部の一年

         

今週の業務日誌(当番:星)

明けましておめでとうございます。年末年始は久しぶりに岡山の実家に戻って、テレビを見ながらゴロゴロしてこたつでみかんを食べて夢うつつな感じで過ごしとったらいつのまにか終わっとって、体重だけが2キロ増えとる現実だけ残っとって正月からちょっとブルーになっとりました(笑)。なので、年始のとりあえずの目標は2キロ痩せることです。

そんなわけで、情シス部恒例の書き初めが執り行われたんじゃけど、情シスは割と業務の守備範囲が広いけえ、誰が何を担当するかっていう役割分担的なことが結構大事なんよね。まぁ、そういう意味ではうちのチームはたまたま関心のある内容とか得意分野が明確な人が集まっとるけえ、なんとなくうまく行っとるよね。ゼットくんは人と交流するのは苦手じゃけど、インフラ周りの業務は安心して任せられるし、逆に諸星くんはデスクワークよりフィールドワークじゃし、部長は部長でパソコンが苦手な人にどう説明したらいいかっていう最もチャレンジングな部分のリトマス試験紙的な感じでわかりやすいし、七星さんも今後何かこれは!っていう分野が見つかるじゃろうしね。

ワシはマネジメント業務って得意じゃないけえ、細かいことはあんまり言わんけど、チームで仕事を回していく上で、ワシから依頼する業務の範囲を明確にすることと、業務にかかる時間をちゃんと見積もってもらって、その業務が確実に終わる期日を伝えてもらうことだけは気をつけとるんよね。時間がかかってもええけど締切だけは何があっても絶対守ってもらうっていうのがうちのチームのほぼ唯一の約束事なんよね。じゃないとスケジュール敷き直すのとかしんどいし、他の部署にも迷惑かかることあるけえね。ま、そんなわけであんまり細かいことは言いとうないけど、今年もみんな締切厳守でよろしく頼んます!

(情シス部 チームリーダー 星修一)

書き初めで始まる情シス部の一年

みなさん、こんにちは。「情シスの星」編集部です。新年あけましておめでとうございます。本年も「情シスの星」をどうぞよろしくお願いいたします。金曜日の朝にお送りする「情シスの星」では、情報システム(情シス)部門の日常を通して、業務の裏側に迫ります。

これまでの情シスの星シリーズ ▶︎

さて、年始の挨拶まわりや、久しぶりの出社でバタバタしている方も多いかもしれませんね。みなさんは新年の抱負や目標を立てましたか?今回の「情シスの星」では、漫画に描かれている“書き初め”をきっかけに、情シス部ならではの抱負・目標設定の大切さについて考えてみたいと思います。

情シスでも「目標設定」が重要なワケ

漫画の中で描かれていた「書き初め」。“書き初め”は実は平安時代から続く日本の伝統行事で、年の初めに筆を執り、自分の抱負や祈願を書き表すというものです。江戸時代には庶民にも広がり、新年の縁起を担ぐ大切な行事として定着しました。文化的には「新しい年の目標を言葉にする」ことで、その年の運気を上げる意味があるとも言われているそうです。

現代のビジネスシーンでも、正月明けにチームビルディングの一環として目標設定の場を取り入れる企業がありますよね。情シス部にとっても、“目標の可視化”を行うことには以下のようなメリットがあります。

社員のモチベーションアップ

情シス部では問い合わせや障害対応に追われがちですが、明確な目標があると「何を達成すべきか」がはっきりし、自分の仕事が組織全体の役に立っている実感を得られます。達成状況をチェックしていく過程で、継続的なやる気を引き出せるのも大きなメリットです。

業務の幅広さに対応するための優先順位付けができる

インフラ管理、セキュリティ対策、ユーザサポートなど、情シスの業務は多岐にわたります。そのため、まずは“何を先にやるべきか”を見極める必要があります。目標があると、緊急案件への対応と長期的な施策をバランスよく進められ、混乱を防ぐことができるでしょう。

チームの連携を強化する

チーム内でそれぞれのゴールを共有しておけば、誰が何を得意としているか把握しやすくなり、必要なときに迅速に連携できます。各自が得意分野を活かせるような協力体制の構築が促進されるため、チーム全体のパフォーマンス向上が望めます。

情シス部員のよくある課題と目標設定のポイント

一方で、日々の業務はトラブル対応の“火消し役”がメインになりがちですよね。問い合わせが重なると、あっという間に予定していたプロジェクトが後回しになり、気づけば「インフラの刷新計画が半年延びた」なんてこともありそうです。もちろん、今起きている問題を解決することは大切ですが、そればかりでは新しい取り組みに手をつける余裕がなくなってしまいます。そこで役立つのが「SMART」な目標設定を意識することです。

S(Specific):具体的に何を達成したいのか、可視化しやすい形で言語化する
M(Measurable):進捗状況が数値や指標で測れるように設定する
A(Achievable):実現可能な範囲を見極めることで、モチベーションを保ちやすくする
R(Relevant):情シス部や会社の全体戦略と合致しているかを確認する
T(Time-Bound):期間や締め切りを明確にし、計画的にゴールを追う

たとえば以下のようにSMARTの目標を活用できます。

トラブル対応の効率化
目標:「次の6か月で、問い合わせ対応の平均処理時間を25%短縮する」
具体策:ヘルプデスクツールを導入し、問い合わせ履歴を一元管理。

新技術のキャッチアップ
目標:「次の3か月で、クラウドサービスの利用率を50%向上させる」
具体策:チームメンバー全員でトレーニングを実施し、ツールの活用法を共有。

人員不足の緩和
目標:「今期中に、外部ベンダーのサポート契約を2件増やす」
具体策:ベンダー候補の選定と提案依頼書(RFP)の作成を進める。

(ちなみにSMARTの基準を当てはめると、C&B社の書き初めは再提出が必要かもしれませんね。笑)

新年のスタートは、目標の共有から!

情シス部で新年の目標設定を行うことは、業務効率やチームビルディングにおいても有効です。漫画ではユニークな書き初めの様子が描かれていましたが、実際の職場でも目標共有の場を設けてみると、新たな発見や改善につながるかもしれません。

今年のみなさんの情シス業務がさらに充実したものになりますように。

それでは、今回のまとめです。

【学ぶべき3つのポイント】

①情シス部も目標設定が重要
プロジェクトと日々の運用を両立するためには、新年の目標や方向性を明確にすることが欠かせません。

②長期的視点で施策を進める余力を残す工夫が必要
“火消し役”になりがちな情シスこそ、短期的な障害対応だけでなく、将来を見据えた計画や改善策に取り組む時間とリソースを確保する仕組みが重要です。

③SMARTの目標を意識する
目標は具体的で測定可能かつ現実的な内容にすることで、達成までの道筋が明確になり、チーム全体で共有しやすくなります。

これからも、「情シスの星」シリーズを通して、星さんの奮闘とともに情シスのリアルをお届けします。それでは、また来週、金曜日の朝10:00にお会いしましょう!


イラストレーター:ユアサミズキ
鳥取県出身、福島県いわき市在住のイラストレーター。
カーオーディオ/カーナビメーカーにて商品企画/商品戦略業務に10年間 従事し、2010年に独立(というか脱サラ)。福島県を拠点にイラストレーター・グラフィックデザイナーとして活動中。ウェブサイトやSNSでは ほぼほぼ毎日、イラスト絵日記として1コマ漫画を掲載しています。それがきっかけで今回の「情シスの星」にもつながったので、継続ってやっぱ大事だな~と思っているところ。
シンプルゆるめなイラストの他、力強い線で描くスタイルや、繊細な線による女性画など、幅広くご活用いただいています。
https://mizdesk.com
 
編集・ライター:七瀬ユウ
新卒で大手Slerに入社し、基幹システムの開発・プロジェクトマネジメント業務に従事。WEB広告企業でセールスライターの経験を経て、2021年にWebライターとして独立。オウンドメディアのSEO記事制作や、SNS運用代行、Kindleプロデュースなどを担う。情シスのじかんでは企画立案から執筆、編集を担当。
 

(漫画:ユアサミズキ、編集:情シスのじかん)

 

知られざる情シスの生態、日常へようこそ
『情シスの星』

情報システム(情シス)部門に潜む、知られざる情シスの生態、日常を描いた漫画シリーズ情シスの星。本連載は、毎週金曜日の朝10時に配信予定です。金曜日は、一週間の締めくくりでありながら、週末への心の切り替えが始まるちょっと特別な日。「あるある〜」と頷いたり、日々の業務に役立つヒントを得たりしながら、情報システム(情シス)部門に携わる方に楽しく読んでいただける連載を目指します。

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